同い年の従兄弟が昨日他界しました。
余命半年と宣告されてから3年。
彼は愛娘と訳あって離ればなれになっていたけれど、
病気がもう一度絆を結ばせてくれました。
声を失い、命の灯火を燃やすためにどんどん体が細くなり、
それでも、春休みに娘が会いに来るのを最後まで待っていたそうです。
希望が彼をここまで頑張らせ、
それでも最後の時の苦しむ様子をきっと娘には見せたくなかったのでしょう。
娘がやってくるという日の前日に彼は静かに息を引き取りました。
治癒は期待できないと宣告を受けながら、
ここまで頑張ったのだから、
彼の娘への思いをは、彼女へしっかりと届いたと思います。
通夜の席で、彼の娘の姿が見えなくなり、
叔母たちが心配して探したところ、
初めて会う親類達の子供達の面倒を別室でみていました。
80歳を過ぎる従兄弟の叔母さまが荷物を持ってエレベーターに同乗すると、
すぐにその荷物を持ちましょう、と言って手を差し出しました。
優しさは従兄弟譲り、そんな彼女のそばにはいつまでも従兄弟が寄り添っていると思いました。
本当に充分頑張ったもの、肉体の苦痛から解放され、
ようやく自由になったのだと思います。
安心して、そしてやすらかに。